いつかのさんた 今日の美優(みゅう)

虹の橋へ旅立ったさんたに見守られながら過ごすみゅうの日常

② さんたが来た

そして運命の2002年8月3日。
当時ブリーダーさんは熊谷に住んでいらっしゃったので 熊谷までさんたを迎えに行く予定だったのだが、都内に用事が出来たということで 上野での待ち合わせになった。
関係無い私も、なんとなくくっついていった。
自分の猫でもないのになぜだか緊張と期待とでドキドキ、ワクワクしていたのを覚えている。
そして、ブリーダーさんとの対面。早速キャリーバッグからさんたを出す。
「・・・」
かわいすぎて言葉が出ない。
完全な一目ぼれ・・・。
今思い出しても、なかなか味わうことのない感動だった。
Sさんが、ブリーダーさんから色々とお話を伺っている間も、私はさんたから目が離せなかった。
しかも、Sさんよりも先にさんたを抱く。
さんたもかなり緊張していたようで体を硬くしていた。

無事に受け渡しが終り、真新しいキャリーバッグにさんたを移動させ帰路に着く。
車での移動中、ずっとミャーミャー鳴いているのでバッグから出すと、ドアの取っ手の上に乗ったりしていた。私は落ちないように取っ手の部分を腕で抑えていた。
ちっちゃくてちっちゃくてちょっと力を入れるだけでつぶれてしまいそうだ。
Sさんちまで、車で30~40分くらいだっただろうか。 さんたは、途中少しおとなしくなったり鳴いたりの繰り返しだった。
そしてSさんの家。
そっと部屋に出して様子を見る。
さっさと隅のテーブルの下にもぐってしまい、全然出てこない。 自分から出てくるのを待つしかないので、たまに「さんたぁ」と呼んだりする程度にした。 のぞいたりすると、うずくまりながらクリクリの目でこっちを見ている。 「かわいいなぁ。」もうその言葉しか出てこない私だった。
離れたくないという気持ちを一生懸命こらえて、自分の家に帰った。